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みなさま、こんにちは。今回は「CMSの謎を解け」の“その3”をお届け致します。ただ、謎は謎でも、Deep過ぎずに、よくある質問に答えて行きたいと思います。
受信がない時間帯なのに、ACD呼があるのはなぜ? (CMSが統計を上げるタイミングは?)
ではまず簡単なところから行きましょう。 下のレポートを見て下さい。
VDN等の時間帯別(インターバル)レポートを見ると、営業時間が終っている時間帯に、ACD呼の統計が上がっていることがあります。これは何故でしょうか? それは、CMSのACD呼の統計が上がるタイミングは、そのACD呼の後処理が終了したタイミングだからなのです。営業時間内に受けた呼の後処理が営業時間を過ぎてしまった場合、ACD呼として統計される時間帯は、後処理が終った時間帯になるのです。 申し訳ないですが、これはCMSの仕様なのでどうしようもないですね。。。
イレギュラーなケースも考えて、ACD呼として統計が上がるタイミングをまとめると以下のようになります。
第14回で「ACWTIME」と「I_ACWTIME」の話をしたかと思いますが、平均通話時間や平均後処理時間を計算する場合、つじつまをあわすために、後処理終了のタイミングでACD呼を1件上げる必要があるからではないかと推測しています。
受付可がいるのに待ち呼があるのはなぜ?
これもよくある質問の1つですね。電話機の待ち呼ボタンは点灯していないのに、CMSのレポート上ではそのスキルに待ち呼があるということがあります。 これには理由があります。 CMSの標準のレポートの”待ち呼”は、内部的に「INQUEUE+INRING」という計算式で成り立っています。“まだ応答されていない呼”を“待ち呼”という形でレポートしているのです。 さて、「INQUEUE」は待ち行列の中にいる呼の数、「INRING」はエージェントさんの電話機で鳴っている呼の数になります。したがって、「INQUEUE」は0件でも「INRING」が1件の場合、受付可のエージェントさんがいるのに“待ち呼”が発生しているように見えるのです。このような状態が発生したときに、レポートを良く見てみて下さい。レポートの中のあるエージェントの状態が“リング”になっているのがわかりますでしょうか?
これを、“純粋な待ち呼”を表示するためには、デザイナー機能を使って、標準のレポートをコピーして、待ち呼の計算式を「INQUEUE」のみにすることです。 ただし、「INQUEUE+INRING」を「INQUEUE」にした値についての“待ち呼”には、しきい値を設定できなくなってしまうデメリットがあります。
ヒント:エージェントさんが受付可のままで席を外してしまうとどうなる?
これは、タブーですね。席を外すには、何か理由があるはずなので、離席にする必要がありますね。そうでないと、席を外している間に着信してしまう可能性があるからです。では、着信があった場合どうなるでしょうか? 受信スキルがRONA(第13回を参照)を設定しているならば、RONAが発生します。その設定がない場合は、いつかはお客様があきらめて切断してしまうでしょう。この呼は放棄呼になります。いずれにしてもリング時間が長くなるため、評価としては良くないですね。 もしこれをトラッキングしたい場合、1番簡単な方法は、リング時間が長いことで判断が付くかと思います。通常3秒以内で応答されていれば、平均や合計のリング時間は短くなります。またRONAを設定している場合は、NOANSREDIRという項目に件数が上がります。
もし、エージェントさんの電話機でリング中にお客様が放棄した場合は、エージェントテーブルの「ABNCALLS」(途中放棄呼)に件数が上がります。また、「ABNRINGCALLS」(リング中放棄呼)という項目が、スキル・トランク・VDN・ベクターテーブルにありますので、どのエージェントさんがという情報はありませんが、件数を把握することはできます。 コールレコード(コールレコードレポート、または、ECH(1回、2回を参照)のデータがある場合は、応答ログ ID(ANSLOGIN)にエージェントIDがあるのに、結果分布(DISPOSION)が3 = 放棄(ABAN)、になっている場合は、これに該当します。こんなことを教えちゃうとエージェントさんに嫌われてしまいますでしょうかね?
ちなみに、NOANSREDIR、ABNCALLS、ABNRINGCALLSなどは標準のレポートにはない項目になります。デザイナー機能を使って、既存の標準レポートに項目を追加してやることで参照することができます。 センターによっては、自動応答(Auto Answer)機能を使っている場合があります。これはわざわざ応答ボタンを押したりしなくても、自動的に接続される機能です。この機能を使っている場合、これが起きると致命的ですね。したがって、エージェントさんが席を外すときに離席にする意識が高くなり、結果、上記の状況を回避でき、かつ、接続時間を短くするなどのメリットもあります。エージェントさんも慣れると楽だという声も聞いたことがあります。
「その他(OTHER)の状態」って何?
では下のレポートを見て下さい。
さて、これもわかりづらいですね。「その他」って何ですか?となることでしょう。前回も若干触れましたが、今回はDeepに行ってみます。 CMSの状態は、電話機のモードは、受付可(AVAIL)、後処理(ACW)、離席(AUX)があります。AUXには、休憩・ランチ・会議・トレーニング・アウト業務などのリーズン(理由)を付けることができ、細かく統計することもできます。シュリンケージなどを求める場合には、離席理由を使うことは必須ですね。この他に受信と発信という状態があり、ACD呼を受信中は、ACD-IN、後処理中の内線呼の受信(ACW-IN)・発信(ACW-OUT)、離席中の内線呼の受信(AUX-IN)・発信(AUX-OUT)があります。「その他」とは、これらに当てはまらない状態になるのですが、実はこれが結構あるのです。具体的には、以下の状態があります。
1. 受付可状態でコールを発信するために発着信を押下して ダイヤル操作が完了するまでの状態。 2. 受付可状態で内線を指定してかけられたコールによりリング中。 3. ACDコール通話中にコールを保留した状態。 4. ACDコール保留中に別のコールを発信するために 発着信を押下してダイヤル操作が完了するまでの状態。 5. ACDコール通話中にコールを転送するために転送を押下して ダイヤル操作が完了するまでの状態。 6. ACDコール通話中にコールを会議に加えるため会議を押下して ダイヤル操作が完了するまでの状態。 7. 受付可のときに、発信/着信した呼の保留中。 8. スキルレポートであれば、他のスキルでのACD、ACW中。(これは前回説明しました)
うーん。これはDeepですね。上のような感じなので、この値を細かく見る必要はないでしょう。まぁ、考慮すべきKPIには入らないと思います。 それよりも覚えておいて欲しいのは、次のトピックです。
保留時間は通話時間(ACDTIME)に含まれるか?
この事実をどこかでお伝えしなきゃと思い以前に紹介したことがあるのですが、今回きちんと説明しますね。 実は、保留時間は通話時間(ACDTIME)に含まれていないのです。おっと、衝撃の事実です。 CMSでは、通話時間と保留時間をきっちり区別して集計しています。したがって、保留時間を単独でも求めることもできますし、ACD時間と保留時間を足してから平均の通話時間を求めることもできます。ただ、レポートを表示するときに、一度にこの値を表示したいとなると、やはりデザイナーレポートで実現することになります。 保留の時間と呼数についてまとめると以下になります。
なお、保留呼数は保留回数ではないことにも着目して下さい。1度の通話で何回保留をしても、保留呼数=1となります。
ヒント:1通話の中の保留の回数が知りたい
保留の回数を把握するには、私が知る限り、コールレコード(または、ECHデータ)を使う方法しかありません。コールレコードの中には、「HELD」という項目があります。これが1通話の中での保留の回数になります。1通話の中で5回保留すれば「HELD=5」となります。
内線発信・着信呼には、内線・外線の電話が含まれるのか?
さて、次もよくある質問です。わかりにくいのは翻訳がきれいに当てはまっていないことが原因かもしれません。 英語版のCMSでは、内線発信はExtension-in、発信は、Extension-outとなっています。Extensionとは、ACDコールに対してのExtension(内線)と考えればしっくり来るかと思います。結論を申し上げると、CMSの「内線発信呼」には、その内線からの(内線/外線への)発信を含みます。また、「内線着信呼」にはその内線へのACD呼以外の(内線/外線からの)着信を含みます。
内線と外線への発信への区別ができるか?
内線着信呼については、内線からなのか外線からなのかの区別をすることをできません。しかし、お客様からの電話は、基本はすべてACD呼となるので、これは外線からと考えてよいかもしれません。さて発信をした場合は、それが内線への発信か、外部への発信かの区別は可能です。ただ、外部への発信というのは、交換機(PBX)からの外への発信になります。PBXが専用線で繋がっているような他拠点への内線発信は、「外部への発信」になります。もし、専用線がなければ「外部への発信」=「外線への発信」という認識でよろしいかと思います。 CMSでは、離席中の発信なのか、後処理中の発信なのかで統計がわかれています。したがって、外部への発信(外線・専用線含む)は、以下で計算します。
外部への発信件数=SUM(ACWOUTOFFCALLS + AUXOUTOFFCALLS)
外部への発信時間=SUM(ACWOUTOFFTIME + AUXOUTOFFTIME)
さて、標準のレポートで、上記の値を見るレポートがあるかというと、私の知る限り1つだけ存在します。ただ、これはエージェント個人のレポートとなるため1人1人見ていく必要があります。
では、発信時間に、相手を呼び出している時間や、ビジー音を聞いている時間は、含まれているでしょうか?これは、含まれるのです。逆に区別ができません。ACD呼の着信時は、呼び出し時間(電話機でリング)した時間と通話時間をわけて統計できますが、発信時間は、電話機のアピアランス(発着信ボタン)が点灯している間での集計となります。したがって、発信中に、呼び出し音を聞いている時間や発信したけどビジー音を聞いている時間も、発信時間として統計されます。
ヒント:デザイナーレポート(機能)って何?
CMS Supervisorをご自身でデザインできる、つまり、カスタマイズできる機能です。かつは、オプションでしたが、今ご購入されるCMSにはもれなくこのライセンスが付いてきます。なお、この機能を使うためには、CMSのユーザーIDに対して、権限が必要となります。 まずは、弊社のトレーニングに参加されるのが第一歩となるでしょう。既存の標準レポートに、見たい項目を追加したり、不要な項目を削除したり、計算を埋め込んで自動化したり、さまざまに応用することが可能となります。
おわりに
みなさまお楽しみ頂けましたでしょうか? 今回はDeepではなく行こうと思いましたが、やっぱり一部Deepになってしまいましたね。 さて、すみませんがちょっとだけ宣伝させて下さい。2010年7月8日(木)六本木アカデミーヒルズ40(六本木ヒルズ)にて、アバイアの全ソリューションおよび関連サービスの最新情報と弊社パートナーの最新ソリューションが一同に会するイベント“Avaya World Japan 2010”が開催されます。もちろん、私も参加しますのでお会いできるかもしれません。デモやセミナーなど盛りだくさんですので、ぜひご参加頂ければと思います。
第17回
アバイアのACD その1 -スキルベースルーティングのおさらい